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そばお まさひろ
そばお まさひろ
昭和40年3月19日生まれ。
平成16年いまり法律事務所開設。趣味は,合唱,茶道,水泳,ラグビー観戦。
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Posted by さがファンブログ事務局 at

2010年01月30日

批判による成長

 弁護士の仕事は,人から批判を受けることが少ない仕事です。
 依頼者は,思いどおりの判決が出なくても,弁護士を面と向かって非難することはめったにありません。心の中ではご不満に思っておられるのでしょうが,表立って弁護士を批判することはまれです。

 政治活動をしていると,批判をしばしば受けます。政策に関する批判だけでなく,「あいさつに来ない。」とか,「愛想が悪い。」という批判も受けます。

 批判は,受けるとつらいものです。しかし,批判なくして成長はありません。
 弁護士は,世間から,畏敬の念は持たれてはいても,「態度や言葉遣いが悪い」,「金儲け主義」などと心の中ではいやがられている面もあります。誤解もありますが,一面真実でもあります。弁護士は,批判を受けることが少ないので,業務を改善する気が乏しいように感じます。
 
 私は,政治活動をはじめてから,政策面でも,愛想も(?),随分変化したと,自分でも思います。
 批判を受ければ,成長できます。
 ただし,「どうしてもこの部分は譲れない。」という政策の核心部分については,いかなる批判を浴びても変えないでいようと思います。

そばおまさひろ後援会ホームページ http://www.imari-revolution.net/
  

Posted by そばお まさひろ at 09:00弁護士日記

2009年11月25日

中村文昭さん講演会

 今日は,当法律事務所福岡オフィス(http://www.imari-law.com/fukuoka)が所属するNPO法人「経営支援連絡協議会・博多」の発足記念講演会として,福岡のエルガーラ・ホールで,中村文昭さんの講演がありました。

 久しぶりに楽しい講演を聴きました。
(中村さんについては,http://www.kurofunet.com/fn/index.htmlをご覧ください。)

 中村さんの講演の中で,私のこころに残った言葉は,「素直になる。」「『できない』理由を言わない。」。
 そして,講演全体を通じて,中村さんの「情熱」を感じました。

 歳をとると,素直でなくなる。よくも悪くも,自分自身の確固たる考え方ができあがってしまう。人からのアドバイスを素直に聴くことができなくなります。
 私は,司法試験の受験生時代,当初,素直になれませんでした。人から,「こういうふうに書くとよい。」とアドバイスされても,聞き入れませんでした。論文式試験は,自己流で書いていました。
 しかし,合格できない。
 私の書き方では駄目だと気づくまで,相当時間がかかりました。自分のスタイルを捨て,素直になったら,1年半で合格しました。

 「できない理由を言わない。」 私は,12年前まで,国税庁の官僚でした。税務行政について外部から何らかの提案があると,さまざまな理由を付けて「それはできません。」と答えるのが仕事でした。

 今,政治活動を続けています。しかし,12年前の政治活動のときと違って,いまひとつ広がりがない。なぜだろうと悩んでいました。今日,理由がわかりました。12年前よりも,私自身の情熱が人に伝わっていない。「伊万里をなんとかしたい。」という情熱をもっと前面に出さなければならない。

 今日の講演を聞いて,私は,自分の今の行動,過去の仕事,将来の生き方を再考することができました。

 中村さん,ありがとうございました。  

Posted by そばお まさひろ at 23:03弁護士日記

2009年10月31日

人は「大事」にされないと生きていけない。

 彼は,軽い知的障がい者だった。子どものころから,先生からも,友だちからもほめられたことはなかった。中学生のころ,学校の先生が心配して,療育手帳を取得してくれた。しかしその手帳を利用したことはない。
 両親は,彼に,「悪さをするなよ。」と口うるさく言った。彼は,友だちの物を盗んだことがあった。
彼は,自分がしていない窃盗事件について,犯人と疑われたことがあった。証拠はなかった。しかし,周囲も家族も,彼を疑った。
 彼は,中学校を卒業して,就職した。職場ではまじめに働いた。単調な作業は,熱心にがんばった。
 彼には,成人してから,遅い反抗期が訪れた。彼は,両親と衝突して,家を出た。仕事も辞めてしまった。食べていくことができないため,ホームレスになった。万引きをして食料を得た。彼は生きる気力を失った。ある日,スーパーで万引きしたところを,警備員に見つかり,逮捕された。私は,彼の国選弁護人になった。
 裁判では,初犯であることから,執行猶予の判決をいただき,釈放された。しかし,親からも見捨てられた彼は,今後どうやって生きていくのだろうか。福祉の支援は受けられたのだろうか。

 人は,「大事」にされないと生きていけない。彼は,誰からも大事にされていなかった。両親は彼を「大事に育てた。」という。しかし,それは彼には伝わっていなかった。
 一人一人を大事にする家族,教育,社会が必要だと感じた。  

Posted by そばお まさひろ at 22:37弁護士日記

2009年09月07日

医療事故情報交流センター(仮称)設置の提案

 救急医療が破綻に瀕している。
 その原因の1つは,救急現場の医師の過酷な労働環境にある。また,救急医療は,医療事故を起こした場合の,訴訟のリスクも大きい。

 訴訟の問題については,解決は難しくない。

 これまで,患者は,治療行為に対し疑問があっても,それを相談できる場がなかった。最近は,患者が請求すれば,病院はカルテをほぼ開示する。しかし,カルテを読み取ることができない。専門家を捜し出して,なんとかカルテを読み取ってもらっても,法的責任を追及できるかどうかがわからない。患者は,医療事故がわかる弁護士にアクセスできない。弁護士も,医師の援助なしに,カルテだけから,法的責任があるかどうか判断できない。納得できない患者は,わからないままに訴訟を起こす。医師も,このような訴訟をおそれ,情報開示に消極的になる。悪循環である。

 そこで,医療事故に関する情報を交流させるセンターをつくることを提案する。
 このセンターには,医師と弁護士を置く。治療行為に疑問のある患者は,このセンターに問い合わせる。センターでは,患者の相談を受け,医療機関にカルテの開示を求める。開示されたカルテをセンターの医師と弁護士が読み取る。そのうえで,患者に対し,カルテの内容や,法的責任の有無について,アドバイスする。
 また,医師も,患者からクレームを受けた場合,このセンターに相談できるようにする。センターの弁護士は,医師の話を聞いて,法的責任の有無について,アドバイスする。
 これにより,医師に法的責任があるかどうかわからないままに患者が訴訟を起こすことはなくなる。医師も,無用な訴訟を起こされずに済む。
 逆に,法的責任があると思われる事故については,患者は高い壁に阻まれることなく,訴訟を起こすことができる。
 実際に訴訟になった場合は,センターの弁護士が代理人となるのは避けるべきである。他の弁護士を紹介するのが適切である。センターは中立の立場を取るべきである。
 
 このようなセンターを伊万里につくることを提案する。そして,伊万里では訴訟のリスクは少ないことを広く知らせて,救急医療に携わる医師を呼ぶ。医師が増えれば,1人あたりの負担も軽くなる。救急医療現場の過酷な労働環境も改善できる。
 患者の権利を擁護するとともに,法的責任の有無がわからないままに患者が訴訟を起こすことを防ぐための提案である。  

Posted by そばお まさひろ at 12:51弁護士日記

2009年08月29日

年金担保貸付に反対する。

 年金を担保にしてお金を貸すことは禁止されている。年金は,お年寄りにとって大事な収入源である。したがって,年金を担保にとってはいけない。

 しかし,「独立行政法人福祉医療機構」だけは,年金を担保にした貸付を認められている。

 福祉医療機構自体は,全国各地に貸付の窓口は持っていない。各地の銀行が窓口になり,福祉医療機構の資金を貸し付けている。
 福祉医療機構から年金を担保に借金すると,年金から返済額を天引きされる。最近は年金全額を天引きされている人も見かける。自己破産しても,年金からの天引きは続く。借金した人が亡くなった場合に備え,生命保険もかけられている。

 通常,金融機関は,融資した相手が破産すれば,お金を返してもらえず,損をする。不動産を担保にとっていても,不動産はすぐに売れるものではない。売れても,貸した額全額を回収できることは少ない。
 しかし,福祉医療機構だけは,融資した相手が破産しても,全額返してもらえる。貸した額を,年金から天引きし続けるからである。相手が亡くなっても,生命保険から返してもらえる。貸倒れがない。

 年金を担保に借金したために,年金がゼロになってしまい,生活できなくなった人をしばしば見かける。破産申立しても,年金は天引きされる。やむを得ず,生活保護の申請をすることになる。
 年金担保貸付の低い利率につられて,お金に困ったお年寄りから,「年金を担保にして借金をしようと考えている。」という相談を受けることがある。私は「お勧めしない。」と答えるようにしている。

 年金担保貸付は一切禁止すべきであると考える。
  

Posted by そばお まさひろ at 23:42弁護士日記

2009年08月20日

国家は助けてくれない

借金で首が回らなくなって相談にいらっしゃる方の中には,ほとんどお金を持っていないという方もいる。所持金は数百円。病気や高齢のため,仕事がないから,収入もない。そのような方もおられる。
弁護士は,借金をなくすことはできる。しかし,その人の収入を増やすことは,弁護士にはできない。
そのような場合,市役所に生活保護の申請をする。しかし,生活保護費が支給されるとしても,審査のために数週間かかる。
社会福祉協議会には,緊急にお金が必要な人のために,少額のお金を貸してくれる制度がある。しかし,これも手続に3,4日かかる。
「明日の食費もない。」という場合,どうにもならない。私が電力会社にいくら抗議しても,電気もとめられる。
「本当にお金がない,どうにもならないという場合でも,国家は助けてくれない。」と感じる。
「今日の食費がない。」という理由で万引した高齢者の国選弁護も,私は何度も経験した。
ホームレスの問題が報道されるとき,多くの人は,対岸の火事だと思っていないか。しかし,今日の食費にも困っている人を放置することにより,万引きや空き巣などの被害が起きるなら,市民にとっても無関係の問題ではない。
生活保護支給につなげるまでの,最低限の緊急支援の制度はできないものだろうか。  

Posted by そばお まさひろ at 08:30弁護士日記