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そばお まさひろ
そばお まさひろ
昭和40年3月19日生まれ。
平成16年いまり法律事務所開設。趣味は,合唱,茶道,水泳,ラグビー観戦。
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2010年03月24日

決断できない伊万里市-黒澤問題

 黒澤問題について,伊万里市は,「建設期限をもうけた契約を結び直す。」という方針を発表しました。
 「黒澤記念館は建設しない。」という言葉を期待していた私は,落胆しました。
 なぜ,ここまで黒澤財団を擁護するのか,理解できません。

 伊万里市の説明は,「市が建設断念を言い出すと,権利金1億500万円が戻ってこないおそれがある。」というものです。

 契約書には,「黒澤側の責任で,記念館建設ができなくなったときは,権利金1億500万円を伊万里市に返還する。」と記載されています。
 黒澤財団の預金はほとんどないのですから,「記念館建設ができなくなった」といえます。
 多額の寄付金は,黒澤財団が,「サテライトスタジオ」運営にあててしまったのですから,「黒澤側の責任で」建設できなくなったといえます。
 今,訴訟を起こしても,勝てるのではないでしょうか。
  
 市は,「顧問弁護士に相談した。」と言います。
 昨日の記者会見では,記者から,「顧問弁護士は,『今訴訟を起こしたら勝てない。』と言ったのか?」という質問が何度も出ました。しかし,市は,明確にそれに答えませんでした。
 顧問弁護士に対し,本当に,「訴訟を起こしたら勝てないか?」と尋ねたのでしょうか。

 私だったら,まず黒澤財団と交渉し,すぐに建設資金の目処がたたないなら,訴訟を起こします。「権利金を返還せよ。」という内容の訴状なら,簡単につくれます。法廷で,白黒はっきりさせます。

 市が,「密室」で,決めてしまうのも,納得できません。
 市は,黒澤側との間で,「今後の資金計画を4月末日までに出してもらう。」という内容の覚書を結んでいました。覚書は3月16日に締結されています。なぜ,議会や市民に相談せず,覚書を締結したのでしょうか。なぜ,1週間,公表しなかったのでしょうか。
 
 サテライトスタジオも存続させ,市は年間670万円の維持管理費を出します。傷口が広がるばかりではないでしょうか。

 なぜ,このような結論になるのか,信じられません。 

タグ :黒澤記念館

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Posted by そばお まさひろ at 22:48 │黒澤記念館問題
この記事へのコメント
伊万里市民ではない、僕も、曽場尾さんの
意見に賛同します。
寄付金と言う善意を踏みにじり、
市民の血税を詐欺まがいに、フンダクッタ
行為は、人間にあるまじき所業。

市の顧問弁護士も、曽場尾さんの知り合いではないのですか?伊万里市に何千人も何万人も弁護士が居るとは思えませんので。

もし、伊万里市外の弁護士が、伊万里市の顧問弁護士をしてるとしたら、それも腑に落ちません。
Posted by 永留 城一郎 at 2010年03月24日 23:46
こんにちは。

当方に、市内から集まる情報に目を通してみると、「建設賛成」と言う方がいらっしゃいません。
推進派の意見も聞いてみたい。
何か「利益」が有るから、黒澤記念館建設推進なのでしょうが。
もしかしたら、「人に言えない利益」なのかな。
伊万里市に利益を齎す確約を、現職さんは発表されなかった。
此はどう云う意味か。

反対意見が出る中、此の様な下知をされるとは、現職は何を考えていらっしゃるのか。

此以上、血税の流出は許せません。


それと、黒澤明氏は、記念館に納まる人では無いと思います。

御本人が生きていらっしゃったら、息子さんに一喝して終わりだったかも。
Posted by k at 2010年03月25日 13:41
永留さん Kさん
コメントありがとうございました。
市の説明では,顧問弁護士は,唐津の弁護士さんとのことでした。
市長は「市と市民の利益」を強調されました。それがどのような「利益」なのか,わかりません。
少なくとも,サテライトスタジオにこれ以上金をかけるのはやめてほしいと思います。
Posted by そばお まさひろそばお まさひろ at 2010年03月25日 21:48
大川内山では失礼しました。

曽場尾さんは弁護士でいらっしゃるので、この記事のように、その目線でお話しをされたらいいと思います。

農作物を売るプロができないことを「やる、できる、売ります」と言うよりも、今の伊万里には弁護士である曽場尾さんにしかできないことがたくさんあると思います。

黒澤明記念館問題は、建設費用19億円以上に、地元経済への期待は大きいものがあったと思います。

単純計算で約10年で、3億円使ってしまったなら、年間3000万円もの赤字が出ていたことになりますよね。何年も前に、監査役の弁護士には、建設計画の無理がわかっていたことでしょう。その責任は誰にあって、誰が取るつもりなのでしょうか。

私も伊万里市民ではありませんが、伊万里市だけの問題ではない事柄がたくさんあります。

3人に世界的に有名な監督たちが、無断で理事として名前を使われたと言ってきているように、映画業界にも大きな影響を与える問題です。本当に期待しています。頑張ってください。
Posted by さよさよ at 2010年03月26日 15:28
契約書にそのようなことが書かれていることを知りませんでした。
だとすれば、曽場尾さんがおっしゃるように
戻って来ない恐れというのは道理に合わないようですね。
記者会見をテレビで見ましたが、どのような方向を打ち出すにしろ、どこか迫力のない答弁が気になりました。
Posted by 市民 at 2010年03月26日 18:08
さよさん 市民さん

コメントありがとうございました。
黒澤財団の説明では,寄付金を「サテライトスタジオの運営にあてた。」ということです。しかし,サテライトスタジオで,どのような経費がいくらかかったのか,今のところ報道はありません。サテライトスタジオは,職員の方々の人数も少ないようですから,なぜ,運営にそれほど多額の資金が使われたのか,わかりません。
市議会議員のみなさんには,契約書を弁護士にみてもらい,本当に市が言うとおりの解釈になるのかどうか,確かめてみてほしいと思います。伊万里には法律事務所は,私の属する事務所しかありませんが,武雄や佐賀市内には多数の事務所があります。伊万里出身の弁護士も佐賀にはいらっしゃいます。
Posted by そばお まさひろそばお まさひろ at 2010年03月27日 22:37